ロンドンでは、オリンピックの熱気と興奮が冷めないまま、8月29日、パラリンピックが開幕した。陸上競技場を含むすべての会場が、隣席の人の声さえも聞こえないくらい大きな歓声で盛り上がり、多くの市民を沸かせた。私もこれまで何度となくパラリンピックに参加してきたが、これほどの歓声に空気が振動し胸が高鳴る感覚は、正直初めての体験だった。
この歓声は、選手たちが繰り広げる世界最高のパフォーマンスに感動し、その選手たちを賞賛する観客の言葉に代わる賛辞だったのではないだろうか。
陸上競技では、九州から上与那原寛和選手、副島正純選手、廣道純選手、洞ノ上浩太、山本浩之選手、中西麻耶選手の6名が出場し、それぞれ健腕健脚を競った。
イギリスは、障害者スポーツの発祥の地である。この地で再びこの大会が開催され、障害者スポーツの生みの親であるグッドマン博士が、約60年も前に提唱した「失われたものを数えるな、残されたもの(機能)を最大限に生かせ」という理念が、長年にわたり継承されてきた所以の今回の盛会ということだろう。
今回、数多くの世界記録やパラリンピック記録が更新された。これは、選手の絶え間ない努力、コーチやスタッフの熱心な指導やサポートがあってのことだが、さらに選手をもう一押ししたのは、会場に詰めかけた観客の大きな歓声と、多くのボランティアが会場の雰囲気を盛り上げていたからだったのではないだろうか。
4年後のパラリンピックには、九州からさらに多くの選手が出場できるよう、九州身体障害者陸上競技協会みんなで活動してゆきたいと考えている。
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