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10月28日、第32回大分国際車いすマラソン大会が、大分市で開催された。今年は14カ国、約250名の選手が、大分に集まった。前日までの予報では肌寒く雨だろうと思っていたが、当日はやや風があったものの、穏やかな秋晴れでレース日和となった。
レースはロンドンパラ(マラソン)でも銀メダルと活躍した、スイスのマルセル・フグ選手が圧巻の走りで、後続に5分以上の差をつけて、大会3連覇を成し遂げた。
ロンドンパラ出場の九州勢もレース序盤から2位集団を形成しマルセル選手を追走するが、王者の貫禄なのか、独走をゆるしてしまうカタチとなってしまった。
この大会で第一線を退くことを表明していた選手も力強い走りで沿道の声援に応えていたのが印象に残った。
次のリオを目指す選手や連続出場の選手など、この大分のレースで様々な想いでフィニッシュを目指していたように感じた。
女子では、東京の土田選手が2位を5分以上離す圧巻のレース展開で実力を発揮した。
そして、T51クラスでは久々愛媛の井上選手が2:59で完走、力走に沿道から大きな声援が聞こえ存在感を感じた。
ハーフマラソンでは、大分県期待の佐矢野利明選手が初優勝。24歳でベテラン勢を振り切り優勝したことは、大きな価値があるのではないだろうか。今後の大会でも優勝を期待します。
今年は若干コース変更があり、レースには特に影響がなかったように見えたが、運営・沿道補助など通年よりスタッフが少なく、またメディア関係者からも当日に不満の声が出ていた。障がい者スポーツの多ジャンル化に伴い、選手の減少は障がい者スポーツ全体の課題だが、運営・管理のスタッフ確保もこれから大会継続の為の課題と思える。世界を代表する大会として、今後も多くの選手が様々なレースができるように支援していきたい。
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