2015/11/8 第35回大分国際車いすマラソンが開催された。11月とは思えない日差しとやや風のある環境が選手を悩ませた。
今年から賞金が30万円から100万円に増額され、海外の選手も集まりやすくなったと思える今大会は、フルマラソンT34/53/54 マルセル・フグ(スイス)選手の大会6連覇という結果となった。
ここ数年最初からマルセル選手が抜けだしてTOP集団を形成するのがパターンだったが、今回は序盤11名でTOP集団が作られた。
日本選手にとって今大会は、リオパラリンピック出場の切符を獲得できるので、そのノルマの1時間27分を切る為に、副島(長崎)選手や、西田(大阪)選手が集団を引っ張る展開に。(国内条件:総合3位内・国内1位・1時間27分内)
テクニカルコースに入ってもバラけることなく、スピードも落ちず8名で鶴崎の細道を抜けて行く。大野川大橋を利用して、先頭集団はマルセル・山本(福岡)・洞ノ上(福岡)・副島(長崎)・西田(大阪)選手の5名に絞られる。
折り返し点を過ぎ、駆引きモードとなり、西田選手が何度かアタック、マルセル選手も先頭に顔を出してみるが、ベテランの集団から誰も落ちることのない展開となる。
テクニカルコースに戻ってきた選手は縦一列で、最後の直線40m道路へと向かう。
37km付近の坂を利用してマルセル選手がアタックを開始。山本選手が追いかけるが、少しずつ距離を開けられてしまう。フィニッシュの陸上競技場に入る時には、マルセル選手が単独となり、2位山本選手に6~8秒のマージンを確保し、そのままゴールする結果となった。
来年50歳になる山本選手が、4年連続6度目の総合2位となり、リオパラリンピック出場を決めた。
3位争いは、ベテラン副島選手が西田選手をトラック内で振り切りゴールした。
レーサーを10月から乗り換えた洞ノ上選手は、37km付近のマルセル選手のアタックに対応できず遅れてしまい、マルセル選手から約2分遅れで5位フィニッシュとなった。
ハーフマラソンは渡辺勝(福岡)選手T54 が初優勝を飾った。
大分のフルマラソンT54は毎年、九州のTOP3 山本・副島・洞ノ上選手が、レースを面白くしてくれてるが、過去を振り返ると、笹原(大分)選手が総合1位(9年前)になっただけで、毎回海外勢に優勝を持って行かれている。
来年こそは、日本人の優勝を期待したい。もちろん世界TOP選手が、来年は賞金狙いでたくさん参加してくることも期待している。
選手数 マラソン
T34.53.54 男子 69名
T34.53.54 女子 9名
T33.52 男子 8名
T51 男子4名
選手数 ハーフ
T34.53.54 男子 137名
T34.53.54 女子 12名
T33.52 男子 27名
T33.52 女子 3名
T51 男子 13名
T51 女子 1名
海外選手61名(18カ国)
国内選手222名(33都道府県)
大会公式サイト http://www.kurumaisu-marathon.com/